劇団第50回公演
煙が目にしみる
この世の別れに人々が垣間見せる人間模様
空へ消え行く名残の煙が
心にしみる……目にしみる……
とある地方都市の斎場の待合室、白装束の男が二人、散り始めた桜を眺めている。
二人は今日火葬される北見栄治と野々村浩介である。全く違う人生を歩んできた二人は初めは対立するが最後の旅を前に打ち溶けていく。そしていよいよ親族達との最後の別れを終え、炉に火が入れられた。
待合室では両家の家族が顔をあわせている。そして斎場といえども日常生活の色々な問題は顔を覗かせるものである。仕切り屋のジジイとか、レンタルビデオの延滞料とか…。
STORY
作/堤 泰之   演出/中田浩二
2002年10月23日(水)〜27日(日)
中野/ザ・ポケット
CAST
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 野々村浩介 小室努 小室努/村田芳幸 村田芳幸
     礼子 宮下良子 石川操 宮下良子
     亮太 新城健 勝浦拓矢 和田勇
     早紀 中谷梨恵  木村友美 つたいめぐみ
     桂 名和慶子 錦毬子 名和慶子
 原田泉  加藤京子 森光純子 塩見文
   正和 野瀬一弘  小高朋洋 広瀬法之
 北見栄治 仁志初 今泉竜也 仁志初
 乾幸恵 福嶋久美子 八神みゆき 福嶋久美子
 瀬能あずさ 山村進子 山田明日香 菅野光子
 牧慎一郎 岩田安宣 真坂友和 廣川潤
 沢務 山口充 新井律夫 初瀬川竜
 小松 北浦友和 北浦友和 北浦友和
いいですか?はい、蝶のスマイル!
あなた…長い間ご苦労様でした。
一緒に棺の中に入れてあげたらどうかって思っていたんですけど…
何のためにこんな手の込んだお芝居をなさってるんですか?
俺はおまえに、通夜も告別式もずっとそばにいて欲しかったんだ
ねえ・・・  何?
明日、みんなでどっかおいしいもん食べに行こうか。
うるさいなぁ!いいところなんだから黙ってなさいよ!
あのさ、おふくろ…実は、俺…死んじゃったんだよ。
どうりで影が薄いと思ったよ。
とりあえず、ちょっと休憩しましょう。
そうですね、休憩、休憩と。
そして再び野々村と北見、焼け焦げの白装束で休憩中である。そこに現れた野々村の母、桂には、何故か二人の姿が見え、話も出来るようだ。
この度はご愁傷様でございました。
野々村礼子と申します
もし三途の川、半分しか渡れなかったら、後は二人で泳いでいきましょう。
よかった。今日、こうしてゆっくり桜が見れて
二人の間のわだかまりも消えたようである。礼子は夫、浩介に想いをぶつける。亮太、早紀も続く。“バカオヤジ!” 浩介が桂を通して家族への想いを伝える。亮太へ、早紀へ、母へ、そして礼子へ。”ありがとう・・・愛してるよ” 北見、野々村、それぞれの骨箱を抱え、両家は揃って記念写真を撮る。
連絡のつかなった長男、亮太が帰ってきた。久しぶりに顔をそろえる家族。北見から話を聞いた桂は北見の恋人、あずさ呼び出した。桂を通して、あずさへの想いを伝える北見。あずさから自分の知らない父の一面を聞く幸恵。借りっぱなしのビデオは母の映っている映画だった。